パブリシティ

何が変わった?誰が変わった?

 実は、私はこの原稿を書く前日までアメリカに行っていました。ミシガン湖のすぐそばにある所で紅葉がとても綺麗な季節でした。渡米の目的は、アメリカに在住の当社のスーパーバイザーとのミーティングのためでした。今回の訪問時には、アメリカで当社の事業に関連する分野の人達と会うことがあり、私は(かなりつたない英語ですが・・・)初めて出会う人たちに自己紹介をしました。「株式会社Kid’s Powerの代表取締役をしています・・・」から始めるのですが、日本で同じことを言うと、まず、ここで驚きが入ってきます。ですが、アメリカでは、「ふんふん、それで何の会社?どれくらいお客いるの?以前は何していたの?その時のスキルを活かしているの?」と、話は進んでいきます。彼らにとって起業するという話は珍しくないことで、また、自分たちもそういったチャンスを持っている1人としてノウハウを知ろうといった感じでした。日本で驚かることに慣れていた私は少し肩すかしな感じを受けました。処変われば、当たり前のことなのですね。起業前、私もみなさんと同じように病院で日々の業務に追われ、先輩に怒られ、職場の同期に愚痴を言い・・・一人の看護師として過ごしてきましたが、今は代表取締役という肩書きを持つようになりました。なぜ変わったか?必殺技はないのですが1つ言えることは、起業に限らず人生の多くの場面において、心の中の「正体不明のモヤモヤ」、前回の投稿にも出てきましたが、ふとした時に感じる「これでいいのかな」という気持ちを忘れなかったことです。心の中に留めておいて、ある日、ハッと自分に気づかせるのです。多くの場合、そのモヤモヤは今まで何も違和感なく生活してきた中で起こってきます。いつもと同じ環境なのに起こってくる、実は自分自身の中から沸き起こっているのです。自分の中で何かが変わろうとしている瞬間なのです。私の経営に関する恩師は、「日常業務が改革業務を朽ちくする。」と言います。終わりなき日常業務に追われ続けていることは、よ〜くわかっていますが、でも、時には、「正体不明のモヤモヤ」にも気づいてあげてはどうでしょうか。

経営者か職人か

 これまでにいろいろな迷いがあって、今、経営者として歩み始めているのですが、その1つに職人になるか経営者になるかということがありました。子供に療育を施すという技術を追求していくのか、それを提供していくシステムを作るのかということです。看護職の皆さんであれば同じような感覚があるかと思うのですが、子供に療育を施していく中で、自分自身が上手く子供の力を引き出せたと思うことがあります。子供と通じ合えたと思うことがあります。技術職冥利というか、この仕事やって良かったなと思う瞬間なのですが、経営者になるということは、この喜ばしい瞬間を他の人に譲らなければならないのです。もちろん経営者としての喜びもあるのですが、この喜びは他では感じ得ないものだと思うのです。では、なぜ、あえて経営者になる道を選んだか。起業前、私は個人で仕事を続けるための基盤ができていたので、法人組織を作らなくても続けていける状態でした。私の技術者としてのスキルが上がって、そのうちカリスマセラピスト(療育を施す人のことの名称)になっていったかもしれませんが、療育というサービスはそれではいけないと思ったのです。何十万円もする器を作るならそれでもいい、むしろその方がいいのかもしれませんが、療育は必要とする人全てが利用できないといけない種のサービスだと思ったのです。そのためには、一人のカリスマセラピストがいるよりも、いつも安定したある程度の質を保ったサービスが提供できる組織があるべきだと思ったのです。そこで、私は、この喜びを他にも譲り分けていこう、組織を作ろうとおもったのでした。看護職の方にも多いと思うのですが、優秀な技術者だった人ほど経営者(管理職もかな?)に徹することは難しい、ついつい手を出したくなってしまうのですよね・・・。

お金を稼ぐ

 もう1つ、私にとって踏ん切りがいることがありました。それはお金を稼ぐということです。私は医療、福祉、教育といった領域の中でお金を稼ぐことに漠然とした引っ掛かりがありました。もちろん看護師をしていた頃も私達の看護行為に対してお金を頂いていたのですが、自分が直接患者さんからお金を受け取ることはなかったので縁遠いことでした。ですが、今はサービスを提供した分、その代価である金額を請求し、この手でお金を受けとらなければなりません。思わず最初のころは、「すいませんが・・・」と言い出していました。でも、これってビジネスの世界ではおかしなことで、サービスを提供した分、それに見合った代価を貰うのは正当なことなのです。なんなのでしょうね?この後ろめたさみたいなのは・・・。決して今もお金を貰うことに慣れてきたわけではないのですが、後ろめたさを感じるよりも、このお金の重みを感じてそれに見合うだけのサービスを提供し続けるように努力しようと思うようになりました。だって、当社が消失してしまうことが顧客にとって不利益なことと信じているからです。私達も生活している1人の人間で、その生活を投げ打ってまでサービスを提供することはできないので、お金は稼がなければなりません。稼がなければ私は当社を続けていけなくなり、当社のサービスは途絶えてしまいます。それが最も不利益なことでしょう。当社はあくまで企業であり、事業はビジネスなので、後ろめたさを感じずにお金は稼ぎます。でも、その重みを感じ、よりよいサービスを提供できるように、当社が発展し続けていく使命を持ち続けたいと思います。



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